20人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
「初めてじゃねぇよ!」
突っ込む俺
「永村君ってホントツッコミ体質だよね。こうまで反応が素直だとこっちもボケる甲斐があるっていうか。」
至って真面目な顔で答える戸田に対して
「戸田、お前狙ってやってたのか?」
と、うなだれる俺。
「いや、おもしろいなぁとは思ってたけど?」
「面白くねぇよ!」
「ほらまたツッコミ。永村君が狙ってやってるんでしょ。」
「狙ってねぇ!」
はぁ、いつまで続くんだ、この無意味な言い争いは。
それに認めたくはないけど、俺はかなりのツッコミ体質らしい。だって身体が勝手に動くんだもん。
俺が意識してないのに。だから自分で止める事が出来ずに余計に疲れる。損な体質だなぁ、何て呟きながらこれ以上は身体が持たないので、戸田を無視して先に行く。
「何ボソボソ言ってんのよ。それよりさぁ、永村君って桐島君と仲良いよね。」
戸田が後から追いつきながら「ねぇ」と、聞いてくる。
「まぁ、他の奴よりはな。中学の時から一緒だし。」
「だよね。永村君良く桐島君の近くに居たもんね。」
嬉しそうにして、少し顔を赤らめる戸田、変な奴。
「あっ、もしかして好きなのか?巧の事。」
ふと思った事を口にしてみた。
最初のコメントを投稿しよう!