第2章

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「んと、なぁ巧。」 取りあえず話しを振ってみようという感じで巧に話しかける。 「何だ?」 巧はクイッと首を傾けて聞いてくる。くそっ、こいつ何でこんなに背が高いんだよ。羨ましい。 「巧は戸田の事知ってるよな?」 「知ってるって言うか、戸田さんは成原中だろ。そりゃ知ってるだろ。」 はい、ワタクシ高校になるまで知りませんでした。テヘッ。 キモい?だろうね。でも、知らないもんは仕方ないじゃない? 「でも、話した事は無かったと思うぞ。俺が記憶している限りは、なぁ、戸田さん?」 「うん、今初めて喋ったよ。」 と、続けて言う巧の言葉に返事して戸田は微笑みながら返す。 「だよな、良かった。忘れてるんじゃなくって。それじゃ、これからはよろしくな。戸田さん。」 巧も微笑みながら言う。 はぁ、この微笑みに何人の女が堕ちてきたことか、まず間違いなく俺の隣にいるでっかい女はその一人だろうな。 「うん、こちらこそよろしくね。それと、戸田さんじゃなくて、呼び捨てで良いよ。桐島君。」 「あぁ、それじゃぁ、戸田、俺は巧で良いよ。仁もそう言ってるし。」 「そ、そんな、呼び捨て何て無理だよ、じゃ・・・じゃあ、巧君で良い?」
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