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私は今、家に向かってるんだけど・・・隣に巧君が居る訳よ!何これ、奇跡!?「巧が送ってけよ・・・」良いこと言うじゃない、まったく。でも巧君と二人きりなんて、緊張し過ぎて話せないよ~。
「戸田の家ってこっち?」
私が黙っていると、交差点で巧君が道をたずねてきた。
「うん、そっちで合ってるよ。わざわざ送ってくれてありがとうね。」
「だから別に気にする事じゃないって、俺が送りたいから送ってるんだしさ。」
と言って、ニカッっという笑顔を見せてくる。もう、一々カッコイイんだから。
「巧君が送りたいって言うのは、永村が言ったから?」
少し気になったから聞いてみたけど、こんな質問嫌だったのかな。
巧君はじっとこっちを見て黙っている。
「・・・俺だって本当に嫌ならいくら仁に頼まれても送ったりしないよ。戸田は俺に送られるのは嫌か?」
「そ、そんな訳無いよ。私は巧君に送ってもらって嬉しいし、でも、ちょっと急いでるような気がしたから・・・」
私は慌て頭を横にブンブンと振って否定した。すると今度は巧君の方が慌て感じで聞いてきた。
「え、俺そんなに急いでるように見えた?」
「うん、早く何処かに行きたいって感じだった・・・」
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