プロローグ

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「ひゃぁああ放してぇ。」 前の女は必死にずれないようにスカートを押さえる。 俺は何が起きているのか分からずに、只々唖然とする。スカートを放さずに。その間約3秒、状況を理解した俺は慌てて手を放す。 「うわぁ」 「ひやぁ」 掴んでいた手が放れた事によりバランスが崩れ、女は前に、俺は後ろに倒れ込む。手が前にあった事と色々慌てた事で受け身がとれず、もろに尻餅をつく。 「ぃったぁ」 前の女が振り向く。 「何すんのよ、この変態どチビ!」 変態は仕方ないとしよう。こっちが悪いんだし、でもチビって言った。この女どチビって言った。ってかこいつ背ぇ高ぇ。170は余裕で越えてんじゃね。 「うっさい。変態は許すがチビは言わせねぇ。いくら俺がチビだからって。」 「自分でチビって言ってるじゃない。チビ。」 鼻で笑う様に笑う女。 俺はかちんときた。 「黙れ黙れ、ならお前はデカ女だ。どデカ女。」 女が手を振り上げる。俺を殴る気だろう。良いだろう。受けて立とう。 俺も拳を振り上げる。 「どデカって」 「どチビって」 「「言うな!!!」」 バチンッ という凄まじい音が響いた。
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