15342人が本棚に入れています
本棚に追加
/797ページ
さて、毎回覗き見て楽しむこいつにどんなお仕置きをしてやろうか。
試してみたい技があるがあの技は生憎寝技で、立っている裕也にかけるのは難しいか。
ならば一番手っ取り早く簡単な……。
「何か企んでるだろ?」
ちっ。気づかれたか。
背負い投げをしようとじりじりとにじみ寄っていたのを気づかれ感づかれてしまった。
裕也には何度もいろんな技をかけてきたせいか、こういうことに関しては察知能力が上がっているようだ。
新しい手を考えないとな。
「あの子可愛かったから俺にくれればよかったのに」
フェンスに寄りかかり、空を見ながら言う。
「可愛いか?」
「可愛いかったよ!!子犬ちゃんみたいでさー」
「こ……子犬……ちゃん?」
裕也の言葉に口元が引きつるのを感じながら裕也を見れば、こいつはいたって真面目な顔をしていた。
そんな真顔で子犬ちゃんって……。
お前、似合わねーよ。
最初のコメントを投稿しよう!