始まりの日

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「ふわふーってしてて小柄で子犬ちゃんみたいだったじゃん。目なんかくりっと大きくてさー。チワワみたいで可愛いかったよ」 「もうそれ以上言うな!!」 まだ言いたげな裕也の口を慌てて押さえる。 もうダメだ。これ以上は聞いてられねえ。 見ろ。腕に鳥肌たっちまったじゃないか。 自分の口から俺の手をのけた裕也は、無数につけているピアスをいじる。 「恭ばっかずりぃー」 「何を言ってんだ。てめえにも女はいっぱい寄ってくんじゃねえか」 「まぁね」 さらっと答えやがったか。 裕也は女にモテる。 中性的な顔にさらさらの黒髪、俺ほどではないが身長も高くすらっと伸びた手足。 女に優しく女の扱いが上手いこいつを女共は放っておくわけがない。 俺達の周りには常に女共が寄ってくる。 それを利用して、俺達は沢山の女と遊んできた。 声をかければ喜んでついて来るし。 女なんて簡単な生き物だよ。 泣くのは鬱陶しいがな。
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