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寝ている時のものや、毛繕いしている時のもの…そのスケッチブックはホーリーナイトで埋まっていた。
『不吉な猫の絵なんて売れないのに、それでもあんたは俺だけ描いていたんだ』
お金がなくて、自分の食べる分だって少ないはずなのに、ホーリーナイトの分を自分の分から削って作ってくれていたのだ。
『だから、あんたは冷たくなった。
だからすべての恩返しをしようと思う』
――この手紙は、確かに受け取った。
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