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ある週末の日の事。
一匹の黒猫が大通りを、自慢の鍵尻尾を水平にしながら威風堂々と歩いていた。
この世界で黒猫は[悪魔の使者]、[不吉な猫]として忌み嫌われていた。
その闇に溶ける姿が横切れば、構わず石を投げられた。
『またかよ…』
石を投げられると同時に、いつも思う。
どうしてこんなに人は忌み嫌うのだろう?
ただ毛が黒くて、目が月のような色をしているだけなのに…他は普通の猫と同じなのに…。
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