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魔女は再び龍に変身し、来た時のようにステンドグラスを粉々にして去って行きました。
「怪我人が出なくてよかった。
ああ、悍ましい。
妖精たちよ、念のため姫が悪い魔法にかかっていないか確かめてくれ。」
王様はそういったあと、すっかり怯えきった民衆たちを元気づけ、さらにこう続けました。
「皆のもの、見たか。
我等の兵士と兄弟国の王子の勇姿を!
この者達がいるかぎり我々は魔族になんぞ負けはしない!
王子よ、よくやってくれた。
もしあなたがまた姫の為に勇姿を見せてくれたなら、姫を妃にとらせよう。
今日はゆっくりしていきなさい。」
「お褒めにあずかり光栄でございます。
実は一目見た時から姫には是非僕の妃になってもらいたいと思っていたのです。」
かくして、ひとまずは無事にお姫様の誕生会を終えることができたのです。
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