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「優姫。お願いがあるんだけど…」
「何?ほのか。」
ほのかは、ほんのり顔を赤らめて言ってきた。
「あのね好きな人がいるんだけど、不安だから一緒に来てくれない?」
「良いよ。」
放課後、ほのかと一緒に、屋上に行った。
どうやら、ほのかの好きな男子はいつも屋上にいるらしい。
「ほのか。いる?」
「あっいたよ。あそこにいる背の高い人‼」
「私がいると邪魔になりそうだから隠れているね」
「わかった。ありがとう」
私は、ほのかを見送って、隠れて様子を見ていた。
(誰だろう?後ろを向いていて誰だかわからないな~)
ほのかは、手紙を書いてきたらしく、それを渡そうとしていた。
「あのっ。入学した時から好きでした。つきあって下さい‼」
ほのかの一生懸命な声が聞こえてくる。
「悪いけど、俺あんたの事わからないし興味ないから。」
「だったらせめて手紙だけでも‼」
「いらねえ‼」
ほのかが手紙を渡そうとした手を振り払われ、手紙は、屋上から飛んでいってしまった。
「うっ。ヒック……ヒック」
ほのかがそこで泣いてしまった。
(女子を泣かせる奴は許さねえ‼)
「てめえ。ほのかに謝れ‼一生懸命言ったんだから、手紙くらい読んでやってもいいだろ⁉」
その時私は初めて、彼の顔を見た。
身長は、180は余裕で越えている身長で、顔は整った形をしていた。
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