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満開の桜が綺麗に咲き乱れている今日。
やっと俺は高校の入学式を迎えられる喜びをかみしめてなれていない道をゆっくりと歩いていた。
「修斗ー!!!」
ふと聞き覚えのある声が後方から近づいてくる。
「お~一樹か。めずらしいな、お前がこんな時間に来るなんてな」
そういって俺は後方から近づいてきたそいつを容赦なく蹴り飛ばした。
━こいつは一樹。二宮 一樹。中学の時から親友だ━
「いってぇなぁ、相変わらず容赦ないんだよお前は!」
真新しい制服についた土を払いつつ一樹は俺の横を歩き出す。
今日から俺達が通う学校…白嶺学園はまぁまぁ普通の学校だ。当然俺や一樹の学力で入れるくらいだ名門というわけではない。
そしてこの学校に来る生徒は大体が近くの中学からの奴らばっかりだ。遠くから来るやつなんかめったにいない。
そういう点では俺は大した期待も抱いてはいなかった、どうせ同じような毎日が続くんだろうとそう思っていた。
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