―幻想郷―

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――― ――――― ―人里―  咲夜は手早く買い物をする。  慎はというと……ただ、腕を組み咲夜を見ているだけ。 「ねぇ慎? シチューとグラタン……どっちがいい?」  咲夜は買い物袋を腕に下げながら、慎に聞く。 「そうだな……グラタンかな」  慎は咲夜の問いに答えると、咲夜は笑顔で頷いた。 「咲夜! レミリア達も居るから……とりあえず、牛乳と鶏肉……これだけあれば両方出来るよ?」  再度、買い物をしようとした咲夜を呼び止め言うと、咲夜は右手でオーケーサインを出した。 「やぁ、慎じゃないか!」  慎が声の聞こえた方を振り向くと、青い髪のツインテールが特徴的な河童のにとりが居た。 「にとり……この間はバイク、ありがとな」  慎の言葉ににとりは「最高だったろ?」と笑いながら答える。 「そうそう、慎……実はキミの武器を私が預かって改良しているんだよ」  にとりは思い出したように言う。 「それで、改良が終わったから取りに来て欲しいんだよ……」  にとりは人差し指を立てながら、得意気に言った。 「そうか、にとりが持っていたのか……分かった、取りに行く……」  慎が答えると、にとりは「待ってるから~」と手を振りながら去っていった。 「まさか、にとりの奴……コレを言うためにわざわざ?」 「慎、どうしたの?」  にとりが去っていった方向を見る慎に、咲夜が声をかける。
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