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「もがあああぁぁぁ!!!」
どうやら真っ直ぐに顔面から激突したらしく、鼻を押さえながらのたうちまわる。
まあ、ぶつかったのがドアなのだから仕方ないだろう。
「よし、多分勇者様は酒場にいる
さっさと行ってこい」
ライラは、そんな非情な言葉を我が子に浴びせ、バタンとドアを閉める。
鍵をかけた音が聞こえたことから、どうやら今日は営業しないようだ。
明らかに職務怠慢である。
それにしてもこの親、あまりにも大人気ない。
反面教師、とはこのような駄目な大人のことをいうのだろう。
「む……むぐぅ……」
たっぷり10分地面を転がり回った後、土だらけのままふらりと立ち上がるカルナ。
顔を押さえたまま、衣服についた大量の土もそのままに、ふらふらとどこかへと向かって行った。
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