行き倒れと沈黙の森林街

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空中では蝙蝠の翼を生やしたアンデッドが襲ってきたが、不死鳥の炎の前には成す術なく、尽く撃ち落とされていた。 これといったハプニングもなく教会へ辿り着いたカルナ達は、ステンドグラスを盛大に打ち割りながら、ダイナミックに入室した。 「うおぉっ!?」 飛び込んだ勢いのままユリルに手を離され、ゴロゴロと転がったカルナは、巡礼する人の為のベンチに強かに背中を打ち付けた。 「だ……大丈夫!?」 よもやそこまで派手に転がるとは思っていなかったらしいユリルが、炎の翼を消し、慌てて駆け寄って来た。 「あ…ああ、大丈夫だ」 しかしカルナは何も無かったかのように立ち上がり、パンパンと体に付いた埃を払う。 リムナの理不尽な仕打ちのせい(おかげ)で、打ち身や打撲には滅法強くなっているカルナであった。 「カルア殿、無事でござったか」 何故か礼拝堂の最奥、神を摸した石像の前で座禅を組んでいたシュウザ。 「なんとか、な。 あと俺の名前はカルナだ」 「いやはや、僥倖でござるな。 あの量の中、皆無事とは」 カルナの訂正をさらりとスルーしたシュウザは、腕を組んで満足そうに頷く。 「まて、クラウスとミーナさんがまだ来てないんだろ?」 「先程ミーナ殿から魔法で伝言があったでござる。 クラウス殿、ミーナ殿共に無事である、と」 「そうか」 「良かったー」 ユリルとカルナは、ほっと胸を撫で下ろす。
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