行き倒れと沈黙の森林街

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どうやら教会は、アンデッドが苦手とする聖気を周囲に撒き散らしているらしく、人が居ることが分かっているはずなのだが、攻めてくる気配が感じられない。 「とりあえず、ここにいれば安全か」 「そうだねー。 夜明けを待てば街から出られるし、なんとかなりそうだね」 「で、ござるな」 床に足を投げ出し、大きく息を吐きながら横たわるカルナ、その上にどっかと座るリムナ。 ぺたんと女の子座りするユリル。 鞘に納めた刀を立て、それの前に胡座(あぐら)を書くシュウザ。 三者三様に緊張を解き、休憩を始める。 夜は更けていく。 夜明けは、まだ遠い。
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