波瀾の幕開け

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「カルナ!! さっさと行けと言っているだろう!!」 「断固拒否する!! 勇者と旅する 魔王と戦う 殉職 なんて三段連鎖、絶対嫌だ!!」 駄々をこねるカルナだが、これでも今年で18である。 「いつまで粘っているんだ!! 読者もそろそろ飽きるぞ!! 大人しく私達の糧になれ!!」 「言っちゃったよ!! 糧って言っちゃったよ!! 読者なんて知ったこっちゃねぇ!! いいからさっさと離せ!」 嗚呼俺の愛しいドア、というようにカルナはドアにかじりつく。 自身の子供を糧とせんライラと、自身の保身を優先とするカルナ。 永遠に終わらないのではと思われる闘争は、以外にもあっさりと終わる。 「分かった」 その一言と共に、カルナの手をぱっと離すライラ。 もちろん、優しさ故ではない。 むしろ非道さからである。 考えてみよう。 全身全霊の力を込めて反抗していたのに、その反抗する力が突然なくなったらどうなるか。 思いっ切り伸びたゴムが縮むように、一定方向へ速度が急速に上がり、 「へぶぅ!!!」 このように激突する。
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