・別離

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 りんの声は空を飛んでいた殺生丸にも聞こえていた。  地上をのこのこと歩いていては追いつかれるのではないかと考え、今に至る。 『殺生丸さまあぁーーッ!』  だが。  いくら自分の名を呼ばれても、彼はもう振り向かなかった。 「…りん。私を追うな」  その声に答える者は、もう誰もいない。
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