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俺の名は
高田 忍 (たかだ しのぶ)
訳あって家からはなれた隣町の高校に入学することになった高校一年生だ。
「って自己紹介してる場合じゃないな…
入学式当日から遅刻しそうだ…」
届いたばかりの学ランに着替えながら忍は時計を見る
針は8時5分を示していた
家から学校まで40分はかかる
入学式は8時45分から始まる予定だ。
「こりゃ完全に遅刻だな…」
朝ごはんをさっさと済ませ、自転車で家を出ていく。
遅刻するのには慣れているのであきらめてゆっくり自転車をこいでいく
中学のとき俺ははいわゆるいじめられっ子だった。
意味もなく殴る、蹴るは当たり前。
トイレに行っている間に教科書が消えたり、弁当が空になったりする。
落ち着いてトイレにさえ行けない。
そんな毎日から逃げるために登校するのをためらった
だが親に心配をかけるわくにはいかないのでせめて登校はすることにした。
せめてもの抵抗は遅刻をして学校にいる時間を減らすということだった。
しかし、遅刻10回につき欠席1日とカウントされる学校なので受験できる高校はかなり絞られた
そこで受験したのかこの山城高校だ。
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