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そこは、時間というくくりから外れた場所だった。
時間は、目の前を流れる透明で底が見えないが、絶えず流れる川だというのは理解できる。
時々、川底から色んなものが浮かび上がり、時の川の流れに流されていくのを元の時間へ戻すために、対岸へと案内する事が川渡しの名を持つ自分の役割だ。
以前は、流れてくるものが自分には無害なものがほとんどだった。
しかし、最近は人や怪しげなものがあり、襲われる事もしばしば。
のんびりと出来ない事が起きるので、気がつけば長い間目の前の川ばかり眺めていた。
川を見るというより、水面に映る青を見ていた。
これでは、川渡しの役割を果たしていないと、自分の行動にため息をもらした。
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