星陽色・春川莉利奈

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翌日。 晴天、風もなく、久々に暖かい昼だった。 莉利奈と二人で仲良くおしゃべりしながら丘川公園に向かった。 結論は割とすぐに決まったから、あとはずっとお喋りをしていた。 クラスの話、恋愛の話――莉利奈はエスピール越しに私の気持ちを聞いていた。そして結果的に言うとやはりライバルだった――、家族の話。 笑ったり、真剣だったり、一緒にご飯を作って食べたり、楽しかった。 今まであんなにぎこちなかったのに、こんなに仲良くなれるなんて。 やっぱり似てるところがあったからなのかな。 優しい鳥のさえずりを聞きながら、丘川公園へ到着した。 足元にはちらほら、枯れかけた白い花に交じって、綺麗に咲いた白い花があった。
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