‐清流の国‐

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「ふはははっ、身体は正直だのぅ」 「へ、変な言い方をするな!ただ顔が赤くなっただけだろう!」 「照れるなよ。もう何回もヤっ……」 「あ゛ー!あ゛ー!聞こえない!そんな恥ずかしいこと聞こえないぞ!」 3年も恋人をしていれば、やることはやっているわけだが、いかんせんフィアリアは慣れない。 今も顔を更にトマトにして悶えている。 そんな会話をしていると、部屋の扉が大きな音をたてて開いた。 「何をしているんですか。さっさと総隊長室まで来なさい。 他のメンバーは揃ってますよ」 相変わらずの無表情で夕陽色の髪をなびかせるのは炎帝ヴァルキュラ=ジャンヌダルク。 実はチェプリルカ戦後に、国に戻る意味はないからと、そのままギルデノンに移籍したのだ。 しかし、炎帝の肩書きは今だ健在。 ボエルナもそれを了承している。 それだけ、この三年間でジャンヌの力は強くなった。 レクサスとフィアリアは思わぬ来客に顔を見合わせ、同時に頷くとジャンヌに続き部屋を出ていった。
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