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「んん、そうだな。俺も大人だ。今回は多目に見てやろう」
周りからの白い目。
バロンは一つ咳払いをして、話を進めた。
「あー、今回の任務だが、お前達には護衛をしてもらう」
「護衛?部隊まるごとでか?」
「あぁ、そうだ」
レクサスの言葉に相づちをうち、バロンは引き出しから一枚の写真と、書類を取り出し机に乗せた。
その写真には、レクサス達より少し年下くらいの、水色のウェーブの髪を伸ばした女の子が写っていた。
その写真に、クロスの表情が変わる。
「清流の国‐ラプラタ‐。その王女であるナナミ=ラプラタ様。この方が……、クロス。お前をご指名だ」
バロンの言葉に、部屋中の視線がクロスに集まる。
クロスの表情は何とも言えないというように、口の端が妙にひきつっていた。
すると、今まで皆が写真を覗いていたせいで、身長的に写真が見えていなかったサテラが、人混みを割って机の前にひょっこりと頭を出した。
「ぷは……っ」
その仕草も愛らしい。しかし、その大人しさとは裏腹に、たまに爆弾発言をするので侮れない。
「あ……、この人……、お兄ちゃんの婚約者……」
「「「なぁにぃぃいぃいぃ!?」」」
爆弾、投下。
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