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『鳥!?』
顔より小さな真丸い鳥だった。
てっかそんなことを考えているうちに迫りくる魔法
俺は鳥に当らないよう鳥を抱え込んだ。
『くそっ!!』
俺は目を瞑った瞬間
『?』
いくら待っても来るはずの衝撃が来ないので俺は恐る恐る目を開けてみると
魔法が消えていた。
俺は状況が読めなかったが
『そんな、私の魔法が相殺されるなんて!』
相殺? 何のことだ、まさか魔法が打ち消されたのか?
誰が?
『もしかしてお前が消してくれたのか?』
俺は冗談半分で手に抱えている鳥に聞いてみた。
『お前では無い、ホウさん だ!』
『なっ! 鳥が喋った!!』
驚きで思わずホウさんを手から離してしまった。
ホウさんは空中で三回転しながら見事な着地を見せた。
『土壇場で精霊契約ですって!?』
上之宮は驚いた表情をしている。
『契約!?』
『仮だけどな』
ホウさんは片翼を上げて鳥の首と俺の手首に繋がっている鎖をみせた。
『すっごーい』
楽しそうに言いながら剣を構え走ってくる曽根川
『やばい!!今、曽根川に接近戦では勝てない』
『力を貸してやるから風魔法を詠唱しろ!!』
『えっ』
『早く』
『あぁ』
曽根川が崖の上から飛びながら双剣で俺に斬りかかろうとしてきた瞬間
詠唱が間に合い突風が吹いた。
俺が発生させた風により吹き飛ばされた曽根川の鈴が落ちて来た。
『キャー』
曽根川はいつもとは違う女の子らしい声で叫びながら消えていった。
俺はそんな声よりも自分の魔法に驚いていた。
下級魔法を詠唱したはずなのに発生した風は中級魔法並みの風だった。
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