第2章 はじまり

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画面が切り替わり今度は、フードを被った黒ずくめの男が周りには植物すら生えていない岩山の中に一人小さく写っている。 いきなり、男の足元が赤く光始めた瞬間、その男の手から火の球が出てきた男は構えると、その火の球を岩山に向かって放った。 ドゴーン!!! 岩山はまるで、爆撃を受けた様に大きな音を発てて崩れていった。 『えっ!?マジかよ!!!』 俺は驚きと共にテレビに向かって叫んでいた。 黒ずくめの男にカメラがアップをする 『世界は、今をもって一新する、生きたければ魔法を信じるんだな』 男の一言は、俺にどんなアニメよりも鳥膚を立たせた。 その中継は全世界に配信されていたらしく最初の頃は、映像トリックやCGだと、言われたが魔法を使うタレントがテレビに出演したり、学園の建設が実行されたことにより、徐々に魔法の存在が世界へ浸透して行った。 魔法の教育がされるようになったことで魔法を使った犯罪も発生したが、政府はこれを予期していたらしく、対魔法の武器を開発し、対魔法特殊部隊を警察に設立していた。 やはり、いくら魔法といえど、熟練度の低い魔術師では、科学技術の前には敵わなかった。 『あの人みたいな魔術師に成りたいな』 空を見上げながら俺は軽い気持ちで言った。 『あぁ、あのテレビのか?』 『ホント、当時はビックリしたよね』 『みんな、最初は全然信じていなかったもんな~』 『えぇ~ 私はすぐ信じたよ!!』 両手を握り拳にして顔の前で構えながら愛流は言った。 『は、は、愛流らしいな』 恭吾は笑いながら言う 『もう、あれから6年もたったのか』 そう、あれからも6年たったが、なぜ魔法の存在を公表したのかは、誰からも語られなかった。 発表後の新聞やニュース番組等では、魔法の存在を公表したのは、宇宙人が攻めてくるとか、地球の地下には、とても巨大な竜が居るとか色々な憶測が飛び交ったが、今でも判らないでいる。 『早く行かないと遅刻しちゃうよぉ』 『置いて行くぞ』 いつの間にか二人との距離が開いていた俺は二人に急かされた。 『あぁ~今行くよ』 走りながら俺は答えた。
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