平穏な日々

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引きずられるようにして歩いている私を見て廊下にいた人たちがコソコソと何か喋っている 恥ずかしくなってきた 「ちょっと離してよ」 私がそう言うと腕を掴んでいる手をさらに強く握り直す 「離したら逃げるだろ」 「逃げないってば」 なんて言ったけど離してもらったらすぐに逃げようと考えてた 「離してよ!」 「いやだ」 …結局離してはくれなかった そのまま引きずられるようにして連れてこられたのは保健室だった 男の子は勢いよく扉を開く …中には先生も生徒もいない 保健室の真ん中辺りまで歩くとようやく掴んでいた手を離してくれた 男の子は相変わらず不機嫌そうな顔をしたまま腕を組んで立っている そして一言 「脱げ」 はい?? 「ぬ、脱げって…何を?」 「言わなくてもわかるだろ」 いやいや… 言ってくれないとわかんないって 私国語の成績悪いんだから!!
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