4人が本棚に入れています
本棚に追加
更に沈黙。無言で見つめ合う二人の間には、穏やかな陽射しが、流れる空気までも生温くしていて。
どうしたら良いのか戸惑う剣悟と、期待に満ちた視線を投げ掛けている少年(?)はそのまま微動だにせず、刻々と時は過ぎていく。
そうして太陽が十度ほど傾いた頃。剣悟ははっと気付く。
(これはあれか!? 俺から話しかけるのを待ってるっていうパターンか!? だとしたら、この沈黙は俺のせい!?)
思わぬところに思考が落ち着いて、逆にパニックに陥った剣悟だった。
とっさに何か話しかけねば!、と口を開こうとした時。
「ΥηρποΦθστΞΔ!」
少年(?)もまた口を開き話しかけてきた。
未知の言語で。
「…は?」
「ЪИωοεζηΧΨιθ?」
キラキラと輝く眼で話しかけてくる少年(?)に敵意のないことだけは理解できる。
だが言葉がわからないことに変わりはなく、剣悟はただあたふたとするだけだ。
最初のコメントを投稿しよう!