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言葉もなく額と後頭部の痛みに呻く剣悟に声がかけられたのはその時だった。
「だっ、大丈夫!?」
「~~っ、大丈夫なわけあるかっ! 何なの、これっ!呪われてんの!?」
台詞を乱れさせつつ、勢い起き上がり涙目で加害者を睨み、ようやく気付く。
今、言葉が通じてなかったか?と。
追い打ちをかけるように少年(?)は更に口を開く。
「ご、ごめんね、本当に大丈夫?」
「だ、いじょぶ……って、言葉!」
「ふえっ?言葉?…あぁ、うん。ちゃんと通じてる?」
こてん、と小首を傾げて少年(?)は聞いてくる。
今度は剣悟の理解できる言葉で。
しかし剣悟の頭の中は先ほど以上に疑問でいっぱいだった。
「通じてる、けど……何でっ、いきなり? てか、ここどこっ? 何で俺こんなとこにいんの? んでもってお前誰? で、何で頭突き!?」
思考がうまくまとまらないため、とにかく気になることを片端から口にする。
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