No.02 真贋

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  「どうでしたか?」 「面白かった」 彼の話は簡単だった。 寝ている時と死んだとき、何が違うのかという事だった。 考えれば身近にあることにだが、実際は気が付かない。 まるで陽向のすぐ側には日陰があるようだ。 「遥さんは私と同じ種類の人間なのかもしれませんね」 彼は突然そんな事を言い始めた。 彼がどんな人間であろうと私と同じ種類の人間、という事は有り得ない。 私は逸脱した心をもつ社会に決して馴染めない不適合人種だ。 …しかし彼を見ているとふと思う。 彼…悠もまた私と同じなのかもしれない…  
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