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「彼を殺すんですか?」
「ああ…
止めるか、止めるならお前も許さない」
彼女は低い声で、今にもあの男を殺し兼ねない形相だった。
しかし私は彼女の忠告を完全に無視した。
「止めます。
それではあなたが、ただの人殺しになってしまう」
彼女はそれまで向けていた殺意を私に向けてきた。
「うるさい
お前には関係無い」
憎しみを押し殺した低い声でそう呟く。
「関係無いですよ。
しかし私は、別に人を殺す事を止めたいわけではない。
僕はあなたが無鉄砲に人を殺そうとしている事を止めたいだけです」
彼女は私の顔を見て、訳の分からないという表情を浮かべた。
「私がシナリオを作成しましょう。
ミステリー作家として」
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