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麻人は、とても愛しそうな目で夜空に輝く月を見つめていた。
「まぁ、こんなもんだな。」
麻人は苦笑しながら言った。
「千紗さんに、逢ってみたかったなぁ・・・」
「逢ってるよ。」
麻人は、ぼそっと言った。
「へ?」
「いや?何でも。」
そう言うと、麻人はポケットから紙を出し、ペンで何かを書き始めた。
「はい。」
「え?」
「俺のアド。
何かあったらメールして。」
「はい。」
そう言うと、彼は、公園から姿を消した。
「変な人だなぁ・・・」
私が独り言を呟くと、風が吹き、まるで
「そうでしょう?」
と言っているかの様だった。
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