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初夏、照りつける陽射しが目に痛い。
学園内は空調が効き、然程暑く無いのが唯一の救いだ…。
『水部君、今日はクラブ行くの?』
橘さんが隣の席に座る僕に話す。
(名前は、橘 茜、前回の事件を一緒に解決し、仲良くなった頭の良い女の子だ。眼鏡が良く似合う、優等生。)
『ん~、多分行くと思うけど…。』
僕は今、文芸部に所属している。橘さんの薦めで入部したのだ。
『水部君は、小説とか書くの上手いと思うよ!創造力の世界だから。』
だが、入部したものの作品は一つも無い。
『書こうとは、思うんだけどね、中々思い浮かばないんだ。』
『ミブッち部活行くのか?んじゃ、俺も行くかな~。』
そう、僕に付いて一緒に庵も入部したのだ。
(新城 庵、彼も前回の事件がキッカケで仲良くなった。少しフザケタ性格だが、憎めない奴。僕達の中では、ムードメーカー的存在。)
『新城君…、水部君が来る時しか来ないのね…。』
溜め息を吐き、首を振る。
『だってミブッち居ねーとつまんねぇじゃん!』
『貴方は、彼処に何しに来てるの?』
『まぁ、まぁ…。』
僕は二人の間に割って入る。
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