第三章 罠

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僕達が到着した頃には、他の生徒達は全員席に着いていた。 『遅かったわねー!早く席に着いてね!』 本間先生に言われ、頭を下げながら席に着く。 『よし、全員席に着いたので、食事開始にしよう。』 引率の先生の掛け声で前菜が運ばれだす。 コース料理なのだろうか?なかなか豪華だ。 『オォ!待ってたぜ!愛しの料理ちゃん♪』 庵が前菜を前に言う。 『コース料理なんて、凄いね!僕も久しぶりだよ。』 橘さん達は、黙ってナプキンを架けている。 『なぁ、ミブッち…。聞きたい事が有るんだけどよ…。』 耳打ちで庵が言う。 『何?どうしたの?』 『一杯フォークとかスプーンとか並んでるじゃん…。』 『うん。』 『どれから使うんだ?』 『アァ、一番外側から使うんだよ。でもね、無理なら良い方法があるよ。』 そう言い、僕はウェイターさんを呼ぶ。 『すいません、お箸二膳頂けますか?』 『ハイ、畏まりました。』 そう言いウェイターさんはお箸を持って来てくれた。 『ミブッちナイス!』
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