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慶斗が起きたころはもう空は紅く染まっていた。すでに夕方になっていたのだ
綾人と香織は慶斗を起こし続けたのだが、あまりにも慶斗が起きないため諦めて帰ってしまった
「ちょっと寝すぎたか………、帰るかな………」
慶斗は帰ろうと鞄を持ったところであることに気が付いた。誰もいないと思っていた教室にはまだ人がいたのだ。高天河原 刹那と言う一人の少女が
彼女は窓際の一番前の席に座って窓から紅く染まった空を見つめている
(黄昏てんのかねぇ)
慶斗は軽く考えながら刹那に歩み寄って行く。真横まで行ったところで慶斗は声をかけてみた
「えっと………高天河原さん何してるの?」
「刹那で………いい………」
刹那は慶斗に対して呼び捨てをしていいと言ってきたのだ
「えっ………いいの」
「いい………」
「じゃぁ、刹那何してんの?」
慶斗は恥じらいながらも刹那を呼び捨てで呼んでみた
「………空を………見ている」
『はい、わかってますけどね』と、心の中でツッコむ慶斗だった
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