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謙二side
絵里から聞いていた二ノ瀬さんは、人を寄せつかせない気品を漂わせたお嬢様的な女性。
でも、今僕の胸の中にいる二ノ瀬さんはそんな感じはまったくない。
もしかしたら、異性からの告白を拒否しているから、そう思われているだけなのかもしれない。いや、きっとそうだ。
本当の彼女は人の心をわかってあげることのできる優しい女性で、一人で抱え込んでしまうほど責任感が強い人なんだと僕は思う。
そんな彼女を僕は護ってあげたい。ずっと我慢してきた想いを受け止めてあげたいと思った。
なぜだろう？
なんでそう思う気持ちが強くなっていくんだろう？
そして、この胸の高鳴りは……いったいなんなんだろう？
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