エピローグ

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 ガタン!  突如響き渡った扉の開く音に、謙二とひかりはお互いから離れ、音が聞こえた方へと視線を向けた。 「見つけたわよ謙二!」 「こんな所にいたのか桜庭」  扉の所にいたのは、謙二の幼なじみの赤坂絵里とひかりの幼なじみの群条龍馬であった。  な、なんで二人がここに……まさか昼ご飯の時の内容が気になって、探し回っていたのか?  謙二の思った通り、二人は食事を食べ終えた後、謙二が言わなかった考え事の内容が気になり、学校中を隈なく探し回っていたのだ。  さすがお節介コンビ。執念深さも人一倍である。 「あれ? なんで謙二、二ノ瀬さんと一緒なわけ?」 「ひかりはなぜ、桜庭と一緒なんだ?」  二人から質問事項が投げかけられる中、謙二は質問そっちのけでひかりに尋ねかける。 「まさか……群条って二ノ瀬さんの幼なじみ?」  謙二の問いにひかりはゆっくりだが、確かに頷き肯定する。 「ええーー……」  意外な真相を知り、謙二は驚きを通り過ぎて苦笑いを浮かべる始末だ。 「もしかして……あの子が桜庭くんの幼なじみ?」 「う、うん。ちなみに、君の幼なじみの彼女でもあるよ……」 「ええーー……」  ひかりも意外な真相を知り、謙二同様驚きを通り過ぎて苦笑いを浮かべてしまっている。  お互いの幼なじみが付き合ってたなんて……そんなのアリ?  意外過ぎて最早二人の口からは乾いた笑い声しか出てこない。
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