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ユウコは私にそっと近付くと私の腕を取って立ちあがらせた。
「お姉ちゃん。床冷たいでしょ?」
そう言って、床の上にカレーの拭いた部分を上にして置いた。
「座れば?」
ユウコはそう言って口角を上げる。
私はそのタオルの上に正座で座る。
カレーの暖かさとヌルっとした感触が私の足から這い上ってくる。
「汚ーい」
ユウコはそう言って、立ち去っていった。
なんて、優しい子なんだろう。私の足の冷たさを心配してくれるなんて。
私が正座を組み直す所を見ていてくれたんだろう。
ユウコを私の為に煩わせたと思うと、私は恥ずかしくなって穴があれば入ってしまいたい気分だった。
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