バニシング・ツイン

ナナミとユウコ。

ユウコは学校ではとても仲良くしてくれた。

和気あいあいと話したり、冗談を言い合ったりする。

周囲の人達は私たちを見て本当に仲のいい姉妹だね。と言う。

私はそれが嬉しかったがユウコはそうではないらしい。

今日も家に帰ったら脇腹を思いきりつねられた。

「今日学校で私に触ったでしょ。気持ち悪いからやめてくれない？あんたと仲が悪いと体裁が悪いから仲良くしてあげてるんだから勘違いしないでよ」

ユウコは私が学校で孤立するのを心配してくれているのだ。

その気持ちに痛み入る。それなのにユウコの気持ちを察してあげられない私はなんと愚かなのだろう。

ユウコは私を怒る時だって傷跡が人に見えないようにわざと見えにくい場所にしてくれていると言うのに。