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「え? あ、うん。いいよ。でも、私と一緒にいてもあんまり楽しくないよ?」
そう言ってから自分の言った事が恥ずかしくなる。
春人は子犬に会いに来ると言っただけで、私に会いたいと言うわけではないのだ。
真っ赤になって俯いた私を見て、またおかしそうに笑った。
「いや、ナナミさんと話してるのも嬉しいよ」
お世辞でも嬉しくなった。今日はなんかいい日な気がする。
こんなにユウコ抜きで人と話したのはずいぶん久しぶりな気がする。
空を見上げると、突き抜けるような青空だった。
ふと、視界の端に人影が見えた。
ユウコだ。
その表情は不機嫌そうだったが、私と目があった瞬間、陰惨な笑顔になった。
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