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「そろそろ敬語やめようや」
「あ…」
春に出逢って何度か会って先月から交際もしているのに何故か私は無意識のうちに彼に敬語を使っていたみたいです。
「無理にとは言わんけど何かよそよそしいけぇ、出来ればもう少し崩して?」
別れ際にそう言われてなんとなく笑みがこぼれてしまう。
「じゃあ、そうしようかな♪」
私がそう言うと彼に再び笑顔が戻り、私は嬉しくなった。
「じゃあ、今日はありがとうございま…ありがとう」
「こっちこそどうもありがとう」
「おやすみなさい」
「ライブ終わったらまた連絡するわ」
そう言って彼の車は9月のネオン街へと消えて行った。
その頃、打ち上げ場所では…
「あれ?そういえば新藤は?」
「また昭仁さん本間さんにそうやって…」
「え~?」
「あ、いない」
「何!?」
「あの新藤が酒の席にいない?」
「どこ行ったんだ?」
「そういえば今日、長谷川京子さん来てましたね」
「なんで?誰が呼んだの?」
「知りませんよ」
「誰か付き合ってたりして…」
「え~それ嫌ですよ。俺」
「は?」
「ハセキョー好きですもん」
「いや、意味わからん。無理だと思うよ」
「てか、みんな脱線しすぎ」
「楽しければいいじゃん」
「ちょお!棚瀬ーー」
晴一失踪事件が浮上していたとか…
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