5・闘志

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光が収まった時、そこには武骨な鋼を纏った鎧の姿があった。 一方の肩が異様に伸びた角、さらに一角獣を思わせる巨大な独角が見るものを竦ませる。 これが彼女の力、 仮面ライダーガイ。 「さぁて、さっさと片付けましょうか」 拳を鳴らし、勇みながら彼女は鏡の中へと消えていった。 そんなわけで、 「…で、オレは放置プレイってわけか」 まぁ、あの怪物はそれほど強そうにも感じなかったし、あの人だけに任せても…… 「――ッ!」 瞬間、何やら鏡越しからコチラに向かう電波らしきものを受信。とうとうオレは謎の電波キャラになってしまった模様。 「まぁ、血迷ってんのは前からだよなぁ…」 そう呟き懐のソレに…… 妖しい輝きを秘めた漆黒のカードデッキに手を伸ばした。 …… 鏡の中、ミラーワールド。 先程、妖魅衣織を襲ったモンスター・デッドリマーは鏡の向こうから現れた追跡者と対峙する。 『―――!!!』 「やっとその気になったようね!」 瞬間、その猿を模した怪物は跳躍。 妖しく光る“三つ”の眼をギラつかせながら飛び掛かる。 「ふん!」 ゴガン 鈍い音を立て、機械体が殴り飛ばされる。 「まだまだぁ!」 ズン、とみぞおちに叩き込まれたブロゥがデッドリマーを宙に舞わせる。 武器にも頼らずただ腕力のみを行使したソレは、まさに純粋な暴力と呼ぶにふさわしい。 追い討ちを掛けようとしたガイは、 「―――ッ!」 デッドリマーが尾を伸ばしたその一瞬、身を固める。 『――!!!!』 バチリ と火線が飛ぶ。 怪物の尾は、次の瞬間 銃火と化しガイの鎧に弾丸を叩き込んだ。 だが、 「――ッ、いっ…たぁ、いきなり何すんのよ!!」 奇襲をまともに受けておきながら悪態を飛ばす彼女は、理不尽なほど無傷であった。 「こん――のぉ!!」 叩き込まれるショルダータックル。 およそ数トンの衝撃がデッドリマーを襲う。 そのままガイは追撃を仕掛けようと距離を詰める。 だが―― 『―――!!!!』 後ろから響く雄叫び。 振り向けば、まったく同一な怪物がさらにもう一体。 「なッ…!!」 明らかな奇襲。 気付いた瞬間には既に遅く、その怪物は―― 「……お~っと、バスが急ブレーキ………って、オラァ!!!」 『―――!?!?』 横から現れた漆黒の鎧に殴り飛ばされた。
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