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「失礼します。」
俺は課長に軽く会釈し、部屋に入る。
そして課長に報告書を提出する。
「御苦労様。さて、新藤君。新しい仕事よ🎵」
課長はにっこり笑って資料を渡す。
その資料には何人かの違法魔族のプロフィールが入っていた。
「課長、これは…?」
俺は資料を捲りながら課長に聞く。
「昨晩、筑波の第三魔導研究所が実験中のミスで消滅したの。」
昨晩…‥丁度、ギルホーンを見つけた時か…。
そう考えながら、資料を見つめる。
「それが…この資料と関係が‥?」
「実は研究所が消滅する前に、神が強力な魔力を感知したの。」
課長は一枚の衛星写真を出した。
其処には爆発の瞬間が写っている。
「魔術…‥ですね…。」
俺は課長にそう言った。
「その通りよ…。」
神妙な面持ちで課長は話を続ける。
「これは魔術が使用された爆発。犯人とその意図は分かりませんが、こちら側に魔族の入界が確認されました。それ…」
俺は課長の言葉を遮り。
「要は、その魔族を送り還せと言う事ですね。」
と自信ありげに言った。
「まあ…、間違いではないけど…‥」
課長は俺を見て、少し言いにくそうにしていて。
間をあけ、ゆっくりと口を開いた。
「そいつら、何故か神都に向かってるのよ。」
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