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「私を忘れてんじゃないの…‥。」
宗馬は声のする方を見た。其処には埃まみれの涼子が立っていた。
「先輩…‥。」
俺は先輩を見ると、何故か笑いが込み上げてきた。
「プッ…‥あはははははははははははっ❗」
「何、笑ってんのよ‼」
「だって…‥❗いきなりそんな格好で出て来んだもん‼」
涼子は少し顔を赤らめ、埃を落とす。
まだ、笑いが止まらない。そんな俺に先輩は「笑うなっ‼」と怒る。
その時、瓦礫の中から男が起き上がった。
「グァァァァァァァァァ‼コロシテヤル‼テメェ等、コロシテヤルゥ‼」
男は左腕から血を流している、魔弾はそこに当たったようだ。
「たかが…‥人間風情ニィ‥‼」
「その人間にやられてるくせに…。」
「ダマレェェェェェ‼」
男は頭に血が上り、冷静さを失っている。
もう、負ける気がしなかった。
「さあ、そろそろ決着を着けますか‼」
そう言うと先輩はベルトからナイフを抜き、銃口に取り付けた。
銃剣、それこそが先輩の愛用する武器である。
「オレが……‥このオレが❗負けるモノかァァァァァァ‼」
男が攻撃に移ろうとした…その時、男は右腕を掴まれた。
「何をしている…、ハイドール…‥。」
白い肌に真っ白な服、輝くような銀髪の男が攻撃を制止し、ハイドールを見つめた。
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