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「クレイブン…‥。」
ハイドールは男を見てそう言った。
「離せ‥貴様ニハ関係ナイ事ダ…‥。」
そう言って、腕を振り払おうとするが、クレイブンは離さない。
その時、ハイドール右腕が折られる。
「ギァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ‼」
耳を裂くような叫び声が響き渡たる。
「関係ないだと…‥ハイドール、我々には仕事がある…遊ぶならそれを終らしてからにしろ。」
クレイブンは睨み付ける。その瞳はとても青く冷たい。
ハイドールは右腕を押さえながら、魔法陣を展開する。
(アレはっ…!移動魔法‼)
魔法陣が光りだす。
「待てっ‼」
宗馬はケルベルスを構えるが照準が定まらない。
「無駄よ…弾かれるわ…。」
先輩は魔法陣を見つめ、そう言った。
俺は魔法陣をよく見る。
(複数詠唱か…‥ッ!)
魔法陣は二重、三重と防御魔法が重なっていた。
「それでは『DARKEST』よ、また逢おう…。」
「今度ハ、殺シテヤル…‥‼首洗ッテ待ッテロ‼」
そう言って、二人は目の前から消えた…。
「はあ~…危なかった~…‥」
涼子は緊張が解けたのか、その場に崩れるように座り込む。
まあ、仕方ないだろう。正直、限界が来ていたし、少し行動を間違えると死んでいたのだから。
「さて、とりあえず帰ります?」
「そうね、帰ろうか。」
二人はフラフラしながら、車に向かった。
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