31人が本棚に入れています
本棚に追加
「そう、国の色んな未解決の問題を解決したりするのだよ」
藤蛇は微笑みを崩さないまま語る。
「しかし、それが何の為に?私には、問題をすっきりさせるだけにしか、思えないのだが」
ハルナは考えながら言う。
「その問題をすっきりさせる事で、国民の信頼を得て、更には国の情報に詳しくなる。女王になる、君には最高の依頼でしょ?」
藤蛇は首を傾げて、言う。
「……確かに、そうだな。私は親父の後を継いで、女王になるのが、私の夢の一つだからな」
その言葉を聞いてハルナはやる気満々の瞳で言う。
龍王界では、龍王になる者は男性であろうと女性であろうと関係ない。初代龍王が女性だった国もある。
「ふふっ、君なら、のってくれると思ったよ」
藤蛇は玉座に座りながら、言った。
「よし、あの者達にも知らせる!」
ハルナは元気よく玉座の間を飛び出した。
「あの者達?……あぁ、あいつらか……。しかし、依頼内容も聞かず飛び出すとはハルナらしいな」
藤蛇は最初、疑問に思ったが、思い当たる人物達を思い出し、軽く苦笑いし、ハルナの行動により、苦笑いが更に拍車がかかった。
最初のコメントを投稿しよう!