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そこは玉座の間だった。
玉座の間は厳格のある雰囲気に包まれており、装飾もあまりない。
普段は玉座までの赤い絨毯が敷かれた道に近衛兵が並んでいるのだが、今日は不思議とその近衛兵はいなかった。
その玉座に一人の男性が居た。
その男性は入ってきた女性を見てすぐに喜び、満面の笑みで玉座から立ち、
「ハルナー!!」
そう女性の名前を叫び、全速力で走り寄って来た。
「っ……毎回毎回、いい加減にしろ、親父ぃ!!」
その女性から城の女性らしくない言葉が響き、蹴りを出し、
「ぐほぁっ?!」
ハルナは自分の親を蹴り飛ばし、壁にめり込む親を呆れ顔で見ていた。
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