1411人が本棚に入れています
本棚に追加
「それでは、湊さんが作ってくださいましたお食事にしましょうか」
「だな」
ようやく窮地を脱出した。
瀬戸さんの作ってくれた食事は、すき焼きに卵焼きと、意外と家庭的なもので、そしてまた意外と美味しかった。
「美味しい、です」
「そうだろ?俺が腕によりをかけて作ったんだから、美味いに決まってる」
「……もしかして。あ、いや、なんでもないです」
胸の内にふと浮かんだ疑問を口にしようとして、慌てて口を噤んだ。ちょっと、これはないだろう、と。
最初のコメントを投稿しよう!