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「あ、はは。よし。決めた。これから俺オマエのこと名前で呼ぶことにするな。ここでも、会社でも」
「……はい?」
隣で俺にもたれかかる様にして何やら難しそうな洋書を読んでいた瀬戸さんが、思い立ったように呟いた。
「有理」
「は、はい?」
どきっとした。瀬戸さんの少しかすれた声が耳にかかる。意識的に抑えとかないと思わずくらりときてしまうような美声だと思う。そこは否定しないさ。
「オマエ、かっこいいな」
は、はぁ?俺より数百倍かっこいい貴方がなにを言いやがりますか……!
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