ひとつ

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 しばらくすると、瀬戸さんの穏やかな寝息が聞こえてきた。  スースーと規則正しく聞こえる音を観察しつづけるのも飽きてきたので、俺も寝ることにした。  ……こんな、上で瀬戸さんが眠っている状態で俺が眠れるわけがないじゃないか。  仕方がないので瀬戸さんを恨めしそうに見ていると唇が僅かに動いた。 「ゆ、ぅすけ……」  少しだけ耳を近づけてみる。
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