ひとつ

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「別に、俺はどっちでもいいんだけど。うん。ただ、あんまりワガママなこと言うと、今夜の深浦のカラダが心配で……」 「わあああああっ!そんな事言わないでください!」 「言って欲しくないんだったら、ちゃーんと、俺の言うこと聞けよ?……な?」 「……っ!わ、分かりましたよ」  そして、俺はこの社長サマこと、瀬戸湊[せと みなと]と同居している。  大した理由は無い。俺がただ、とてつもなく貧しい暮らしをしているところを、見られてしまったから。  流石に、泊まるところがないから、休息室のソファー借りていいですか?とか言っちゃったのはまずかった。  それを見かねた社長サマが自分の家に俺を住まわせてくださると言ってくれちゃったのだ。
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