第1章 崩れ去る日常

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ガーディアンは歩いてこちらへやって来て甲装を解いた。 甲装の下からガーディアン特有の制服を着た若い男性が出てきて、甲殻は小さな30センチ四方の箱になった。 「怪我はないか?」 そう俺を心配する様な目で話しかけてくる男性。 「あっ、大丈夫です。俺、雉子村 翔って言います貴方は?」 「翔か、いい名前だ。俺はガーディアンの鳥遊 裕也(たかなし ゆうや)だ、よろしく。さっきはよく頑張ったな」 「えっ!?なんのことですか??」 「デスから女子高生を助けに行ったことだよ。普通はあんな怪物見たら逃げるだけで自分のことしか頭に無くなるからな」 「あの時は助けなきゃって思って無我夢中で……。でも結局助けられなかった……」 あの時の彼女の顔が目に焼き付いて離れない。 「そんなことない。お前は一度彼女を助けたんだ。間に合わなかった俺に落ち度がある。だからもう気にするな」 そう言って裕也は俯いている俺の頭に手を置き頭を撫でた。 「ありがとうございます」 「お前今から学校なんだろ?今日はこんなことがあったんだから行かない方がいいだろう。家に帰ってゆっくり休め」 優しく声をかけてくれた裕也。 「今、家族が家に誰もいないし、友達としゃべってた方が気が紛れるのでやっぱり学校には行きます。気遣ってくれてありがとうございます」 「そうか?ならいいが」 「ありがとうございました」 最後にまたお礼を言うと 「気を付けて行けよ」 と言ってくれた。 翔が行った後で裕也は 「……強い子だな」 と呟いた。
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